1954年。監督はロベルト・ロッセリーニ。
原作はコレットの小説。
叔父が亡くなりナポリの別荘を相続した夫婦が、物件を売るため現地に旅行するのだが、痴話喧嘩に明け暮れるお話。
結婚8年目、子供なしの夫婦。最初っから醸し出してる倦怠感がリアル。お互いにうんざりしてる雰囲気。
そこから『世界ふしぎ発見!』みたいな観光のシーンが多かったり、逐一もめる2人が面白い。昔の詩人の彼氏を夫の前で褒めちぎる妻の鬱陶しさがすごい。
「女の前で他の女褒めないでよ!」と高校1年の時にクラスのエラのはった女子のなぜか罵倒されてから、忠実にその教えを守って来たが、結構大切な事ですよね。エチケットです。
そこから別行動になって、売春婦を買おうとしてやめる夫とひたすら観光しまくる妻の姿がすごくいいです。
そこまでは最高だったのだが、ラストのゆるすぎる展開がとても残念でした。『ブルーバレンタイン』並にすべてが灰になってほしかった。