イタリア旅行の作品情報・感想・評価

「イタリア旅行」に投稿された感想・評価

ロッセリーニも結構作品毎に出来が激しい監督の一人だけど、ゴダールが影響を受けただけあってこの作品はヌーヴェルヴァーグの先駆け然とした傑作となっている。

イングリット・バーグマンとジョージ・サンダースが夫婦を演じてて英語を話さないという不思議さは気になったけど、倦怠期に突入した夫婦の描写を軸に展開する様子には良い意味でドラマ性が感じられず、こういう描写の連続で展開していく映画っていうのはロメールやホン・サンスの作品がそうであるように情緒的で説明的な面が一切無いのが素晴らしい。

車から見える風景がどれも生活感溢れるもので実に眩しいのもまた素晴らしく、やはりロッセリーニはネオレアリズモの先駆者だけに人間が自然に映る場面作りに秀でているなと改めて感じた。

ロッセリーニの一番エポックメイキングな代表作は間違いなく無防備都市だろうが、この作品もヌーヴェルヴァーグの前身として時代の先を行っていた、映画史において実に重要な傑作だろう。

ところで中盤イングリット・バーグマンが彫刻群を眺めるシーンには後の君の名前で僕を呼んでに通じる要素があったように思えたが、傑作にはこういう後の作品に繋がっているであろう描写が多いから発見の為に度々見る必要があるなとつくづく思う。
眠かった。本当にイタリア旅行してた。
天井桟敷の人々をハッピーに仕上げたようなラストの群衆のシーンは幸せだった。
【ヌーベル・バーグの基盤】
「男と女と一台の車とカメラがあれば映画は成立する」ということを立証した作品。ゴダールなどのヌーベルバーグを代表する作家に影響を与えた。
イタリアを旅行中の夫婦の関係が徐々に崩壊していく様子が描かれている。観光や知り合いとの食事など、旅行中の様々な出来事の水面下でうごめく夫婦の本音や相手への不信感。表向きは仲良くしているし、初めは面と向かって喧嘩するわけないのがとてもリアル。相手を傷つけたくないし、自分も本音を晒して傷つきたくない。そんな波風を立てまいとする心情は大人のカップルのあるあるである。
日常生活では気付かなかったことが旅行中に発覚することは良くあること。ドラマチックな展開を重視していた映画というものに、新しい風を吹き込んだ名作。
ロッセリーニ苦手やわ~……。イタリアって風光明媚なイメージがありますが、観光シーンはやたら荒涼として死を連想させる場所ばかり見て回るw終わりかけた夫婦関係や妻の心情に重なって面白い。「子供ができなかったことが離婚の原因ね」と言った直後にワラワラ子供が出てきて元サヤに戻るというオチ。
KazuPSG

KazuPSGの感想・評価

4.0
結末が結局かい!となってしまう作品。シナリオ的にはあまり好きではなかったかもです。

ただ、情景の描写とロッセリーニ弟の音楽は天下一品ですね! 何作品か観てきましたが、一作一作に人の心の中に爪痕を残していけるほどのパワーを感じます!

南イタリアの荒涼としていて、なんかモワッとしている気候が映像だけからも伝わってくるのが凄いですね!

イングリッド・バーグマンがイタリア語喋ると思ってなかったので、少しおっ!ときました笑
中庭

中庭の感想・評価

3.6
盗撮と私的対話のモンタージュ。死にまつわるオブジェクトと祭り、群集の祝祭的な対比が、こんなに小さくも未来へ開かれた映画を形作っているという圧倒的な事実。
ぼくはまじで奇跡が起こったと思ってほんとに感動した。『天井桟敷の人々』や『自転車泥棒』のような群衆もあれば、こんなのもあるってのがおもしろい。
車の移動をしてたくさんのオブジェクトと遭遇してくれた。
加賀田

加賀田の感想・評価

3.5
2回目
最初に見たときよりいろいろ分かったけど別に面白いとは思えなかった
ポンペイに埋められた遺体を見る二人をあおりで映す(遺体からの視点?)のとラストの俯瞰は対応しているのかなとか
『プールサイドマン』のラストもなんかお祭りやってたなと思い出した
taka181

taka181の感想・評価

3.6
ささいな夫婦喧嘩から仲直りまでを描くには、90分も必要ない。ちょうどいい尺。これは国も時代も問わず人間のつがいの共通性なのではと、なんだか笑っちゃいました。
堂ノ本

堂ノ本の感想・評価

5.0
ちょっと待ってくれ!!完全にオリヴェイラじゃないか!!これは鳥肌立った。ネオレアリズモからヌーヴェルバーグの系譜を追いたいと思ってた矢先、まさかポルトガルとも繋がるとは...

いやはやファーストショットの車内の描写で夫婦関係を見せ、死のイメージ、負のイメージからラストに持っていく。こんなん泣くじゃん。これもまた「完成」した映画。

バーグマンがどうこうって映画じゃない、それはラストを見ればわかるはずなのだが。

とはいえど、まだまだ何回も見返したい、そんな愛すべき作品に出会えた。
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