この作品より少し前に「彼岸花」を観たせいか、キャストや街並みや会社があまりにも似ているためにこんがらがる。
年頃の娘を結婚させるために母親である未亡人までも結婚させてしまおうとする中年おやじたちが面白い。
この面々が「彼岸花」「秋刀魚の味」とほぼ同じなのである。
原節子の未亡人は美しいが、それなりの中年女性である。このように普通に歳を重ねていけばだんだん役柄が変わるはずなのに、最近の女優はアンチエイジングに励んで高齢でも若い役ばかりやっている。
いつものように淡々と物語が進み、最後には娘が無事結婚して未亡人は残される。
昭和の良い時代を感じる作品に仕上がっている。