2022.10/30 東京国際映画祭
センスは最高だと思うんだけど、内容は完全アウト。見てからしばらくぞわぞわしてた。
一見穏やかな青年が内に抱えているもの。本人もその危険さを認識していて、でも御しきれずにいるもの。「虎になりたかった」という言葉が暗示していたこと。「子を食らうサトゥルヌス」の絵を見つめる恐怖のこもった眼差し。
カルロス・ベルムト監督作品。「マジカル・ガール」はすごい好きで、「シークレット・ヴォイス」は何度挑戦してもどうしても寝ちゃうので諦めたんだけど、さて新作はどうか?と思ったら好きな方でした。いや、これは好きって言っちゃいけないあれだと思うんだけど。もちろん。
ファンタスティック・プラネットと伊藤潤二の漫画の言及あり。すごいわかるその感じ。
主人公の最後の一連の行動にはいろんな解釈の余地があると思い、それで評価もわかれる気がする。その曖昧さも含めてそこまでは完璧だった。
でも結末にだけはちょっと納得いかない、と思ったけど、そうじゃなくて意図したホラーな結末なのか?
どっちにしても怖い。
* 小児性愛者の話です。一般公開時ちゃんとWARNINGされるのか心配。