青いビニール袋

春に散るの青いビニール袋のレビュー・感想・評価

春に散る(2023年製作の映画)
4.0
79本目

日本へ40年ぶりに帰国した元ボクサーの広岡仁一は、
居酒屋でトラブルに巻き込まれた際にKOしたボクサーの黒木翔吾に、
自分を弟子にして欲しいと懇願される

ラーゲリより愛を込めてや護られなかった者たちへなど、
絶好調の瀬々敬久監督最新作

ロケ撮影に定評のある(と思っている)瀬々監督だけど、
翔吾の湖畔での特訓シーンの美しさはもちろん、
佳菜子の家から出棺するシーンの構図までしっかりと作り込まれていた
夏から春へと移りゆく風景も流石といったところ

もちろんボクシング描写もしっかりとしており、
別の映画では総合格闘家を演じたこともある上、
この撮影の後に本当にライセンスをとった横浜流星と
ある男や初恋でもボクサーを演じた窪田正孝が、
一部カットはアドリブで撮影するなどの、
本物さながら(本物)のボクシングシーンが展開
周りのキャストたちも経験者だらけ
お恥ずかしながら鶴太郎さんがライセンス持ってるとは知らなかった
邦画ボクシング映画が面白いのは、
今回は(というか「も」)トレーナーとして出てくる松浦慎一郎さんのおかげだと毎回思う

春に散ると言うタイトルにも納得
春風に散りし桜の儚さよ(某格ゲーネタ)