キヨ

梟ーフクロウーのキヨのネタバレレビュー・内容・結末

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ポスターと、「怪死」、「夜の当直」、「盲目の目撃者」っていうキーワードだけ知ってて、なぜかホラーだと思って見に行ったら、全然違った。政治ドラマだった。すごい面白かった。

盲目の鍼師である主人公は、その才能のおかげで、宮廷医見習いとして宮仕をするチャンスを得る。
清の国に人質に取られていた王子が8年振りに帰国したことで、王子派と王派とで水面下での政権争いが勃発。
ある日、王子に呼ばれ、お付きの医師と主人公とで、病診兼鍼治療に王子の元へ赴く。しかし、お月の医師は王派であり、王子を毒を塗った鍼で暗殺する。感染者で死んだと喧伝して済むはずだったが、暗殺ではと言う話しが持ち上がり…………

主人公は、実は薄暗闇であれば目が見えるんどけど、それを黙ってた。王子にはそれがバレて、よくしてもらったので、どうにかして真実を伝えようと奔走するのだが、政治に飲まれて…………ってかんじ。

真実を知ってしまった若君が、王子同様毒針で殺されそうになってるのを主人公が助けるんだけど、どんどん日が上り明るくなっていくのが絶望的でよかった。「普通」の映画なら、日が昇る、明るくなるって、助かったというか、良い方向になる暗喩なんだろうけど、この作品においては、明るくなる=主人公から視界が奪われるなので、日が昇ることの絶望感が半端なかった。
すごい面白かった。手に汗握る展開あり、あえて盲目的あろうとした主人公が、最終的には保身をすて自身の善を掲げるのとか、王道っちゃ王道だけど、すごいよかった。
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