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猿の惑星/キングダムのpmanのネタバレレビュー・内容・結末

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

新章開幕!って感じで過去作を観ていなくても楽しめる作品になっていました。続編への可能性を大きく広げたので次回作が楽しみです。

本作を観た後で過去作を後追いするスターウォーズ形式の見方も良しです。猿の惑星人口を増やしたいなぁ。シリーズ全て観てる身としては過去作を彷彿とさせるカットやシーンが豊富で楽しめたので予習するのもオススメします。(オリジナル版第1作とリブート版3部作を観ておくとより物語が入ってきやすいかも)

特にオリジナル版第1作をリスペクトしたオマージュシーンが多かった印象。王国がある海辺、人間狩り、禁域の目印、ママと泣く人形など。テンション上がった。

シーザーの聖戦記から何世代も後の時代、シーザーの歴史は神話の域になっており彼が定めた猿の掟は年月と共に歪み異なる解釈をする者達がそれぞれ信仰している状態。現代の宗教と枝分かれした宗派にも通ずる物があるかなと。

ノア、いきなり最悪な状況に苛まれたと思ったら良くない事続きで...村を出て猿と人間の歴史を知っていく中で揺れ動く表情に惹きつけられる。猿対猿の話になるかと思いきや少し違う気がする。ノアは村を襲われた事でプロキシマスを憎んではいるが、だからと言って人間との共存も望んでいない。まだ見定めている段階。
プロキシマスはというと人間への闇雲な復讐心ではなく人間の知識が猿の進化に有益であることを認識しておりその為に人間を利用している。これまでの悪役と違い歴史や技術への好奇心が強く、暴力性とは真逆のカリスマ性のある支配者という存在になってる。仲間の猿がノヴァに銃で殺されたにも関わらず「その武器はまだこの中に沢山あるんだろう?」と先を見据えた振る舞いは余裕があり気迫がすごい。
反対に人間のノヴァもノアを利用し、建前上はノアと協力しているけれどもあくまで目的の為で心中は全く信頼しておらずピリピリした雰囲気。猿目線で見ると人間はやっぱ信用できないなと思うが人間は人間で猿に義理を働かせる必要も無いし人間の時代を取り戻す事に必死なんだなというのが伝わる。

オリジナル版の特殊メイクを見た時も驚いたがVFXの技術の進化も凄い。円盤にはVFX編集前の本編が丸ごと収録される話もありめちゃくちゃ楽しみ。

ラスト、パラボラアンテナで通信を試みた際「インディアナ州フォートウェイン」と繋がっていてそういえば第1作でテイラーの出身地が同地名だったなと。続編で回収されていくかも?ヒューマンとエコーで言葉が使い分け?られていたり望遠鏡で見たものはなんだったのかと気になる事は結構残っている。

エンドロール後に多分ラカ?の鳴き声が聴こえたので生きてると信じてます。
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