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猿の惑星/キングダムのスワットのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
4.4
2024年劇場鑑賞52本目 字幕鑑賞
『猿の惑星』シリーズで言うと10作目、リブートシリーズで換算すると4作目?となる本作。
『猿の惑星:聖戦記』から300年後を描く完全新作。

監督は『メイズランナー』シリーズのウェス・ボール、脚本は数々のSF作品を手掛けるジョシュ・フリードマン。
出演?にはオーウェン・ティーグ、ケヴィン・デュランド、唯一顔がわかるのはフレイヤ・アーランだけです。

個人的今のところの今年度没入度No.1映画でした…!!!
シーザー3部作を高校の頃観た時から、月日が経ち新たな猿の惑星を観れたことにまず感動…。
しかもシーザー3部作は自分の中でのベストSF映画の1つ。かなり特別な思い入れのある作品です。

初っ端、死んでしまったシーザー追悼するシーンから始まり、その時点で感涙…
そこからの引きでのシーザーのマーク。これだけでも様々なシーンが思い出され、シーザーが1つの時代を作ったことが初めて観る人にも分かる良いシーンですね。

しかし舞台はそれから300年の時が経ち、世界は緑に覆われ、荒廃した景色が現れます。
ここら辺は流石ウェス・ボールと言った感じ。『メイズランナー』から始まる、荒廃した世界や緑の使い方(色やそれにまつわる景色・物体)が非常に上手い。
『ゼルダの伝説』が実写化に関しても、ウェス・ボールが担当するとニュースがありましたが、これを観て納得です。期待が膨らみます。

肝心な内容ですが、青年?青猿?のノアの物語。
ノアが生まれ育ったコミュニティから飛び出して、新たな世界へ飛び込んでいく様子はもう殆どヒューマンドラマですね。
でもこれを人間でやるとちゃんちゃらつまらない平凡なストーリーなんですよね。
猿という観点であるから観ていられるそんな内容ではあります。
旅の途中にラカや人間のノヴァ(メイ)に出会い、成長していくノアの姿にに見入ってしまいます。
途中の望遠鏡のシーンも良い🙆
ノアの目は驚嘆・好奇心・感動と言った感情を表していましたが、ノヴァの目には悲嘆・憎悪・後悔の様な感情を写しており、両者が対照的でした。
今後シリーズが続いていくならば、このシーンがキーポイントになって欲しいぐらいのベストシーンでした。

忘れてならないのが、プロキシマス・シーザー。
僕の目には、彼は道を違えてしまったシーザーの様にも映りました。
初代シーザーも、何度も何度も信じていたものに裏切られ、道を間違えそうになっていましたが最後まで自分の信条を貫きました。
しかも彼にはウィルという存在が支えとなっていましたしね…
プロキシマスにもそういった存在がいれば、違った結末になっていたのかもしれません。

ラストにはノアとノヴァが対照的に映っていましたが、次回以降は再び猿vs人間になるのか、はたまた共存していくのか…
細かいツッコミどころや違和感はあるかもしれませんが、今後の展開はどの様にもできる終わり方だったので、シーザー3部作とはまた違った展開や結末を見せて欲しいと思います。
早く続き観たい…
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