AB型の末っ子

猿の惑星/キングダムのAB型の末っ子のネタバレレビュー・内容・結末

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

'WHAT A WONDERFUL DAY !!!!'

完全新作と言われたものの、リブート3部作の続編なので、ちゃんと予習してから観ました。

ノアとラカ、メイの旅の様子は面白かったけど、全体的になんか惜しかった…。

良かったところは、メイの目的が少しずつ明らかになっていくところや、倉庫で、ノアたちが人間と猿の歴史に触れるところ。
メイを待っている間に、ノアたちがどこかの部屋を見て回っているときに出てきた「ママァ〜」と泣く人形、1968年の「猿の惑星」の終盤にテイラーたちが発見したものへのオマージュで思わず笑ってしまいましたw

イーグル族の存在やプロキシマスのキングダムもなかなか悪くは無かったと思います…が、やっぱり今までのシーザーの歴史が偉大過ぎるので、どうしても薄く感じてしまいますね…。

特にプロキシマスに関しては正論も言ってるのに、暴論も語っていて、人間を近くに置いて娯楽にしている割には、人間を滅ぼそうとしていたり「どっちなんだいっ!」っていうのが引っかかりました。それに、コバやウディ・ハレルソン大佐のような過去や背景があると、とても魅力的な悪役にもなれるのに、その描きが無かったので全く惹かれませんでした…。

それから、気になったのがメイ。
全体的にノアの視点で進んでいくからこそ、メイの野蛮さが目立ってしまう…。確かに人間を救うという大義があったからこそ、邪魔者の人間、猿は排除せざるを得なかったのだろうけど、演出としても、メイの野蛮さ、凶暴さを際立たせていたように感じられた。それなのに、ノアが最後までメイを受け入れているのが違和感に感じられて仕方がない…。
今後、続編があるのか、無いのか、知らないけど、メイは猿たちにとってどのような存在になるのか、ノアとの関係性はどうなっていくのか、気になるところです。

そして、1番嫌だったのが、ラカを退場させてしまったこと。あの世界で唯一シーザーを理解している存在だったのに、そのラカが居ないと、シーザーの理想であり、このシリーズのテーマでもある「猿と人間は共存できるのか?」という問いを問う存在が居なくなってしまうのでは?
それに、シーザーとモーリスのような賢人との友情が観たかったのに、それを川に流してしまうなんて…。

とはいえ「猿の惑星」は大好きなので、十分楽しめた作品です!
この作品から「猿の惑星」シリーズを観始める、というのも、意外とありかもしれないですね。

'Together Strong!'

(補足)
1つ気になって書き忘れてたのが、ノアのあざ。
シーザーのあざと同じ場所にあるのだけど、ノアは実はシーザーの子孫だったり…?
続編でそこら辺が明らかになるといいなぁ。