芸術方向に寄せたWITスタジオによるOVA作品。全70分の3話構成。
芸術的に作ろうとしたという意志を感じます。特に美術が良い作品ですね。ペンタッチで描画されている、イギリス文学の挿絵のようで良かった。
ただ言うと、芸術的にしようとするスキルがまだ足りていない感じがありました。というのは、タッチは良いものの、レイアウトが平面的で微妙なカットが多いこと。画として微妙だったため、タッチが良くてもそうなってしまうんだなぁと思いました。全編久野さんのようなレベルで作って欲しいというのは無理難題なのでしょうが。ただ、3話は比較的4℃っぽくしていて良かったです。
お話としては単純。よくあるので省略。最初は黒ヤギのような見た目で新約聖書のイエスのように治癒していく話かと思いましたが、全然違う。よくある叔父さんとロリのコンビものでした。
演出として、どっちつかずな感じでした。単純に言えば、テンポが悪い。間をじっくり描き空気感を伝えようとしているのでしょうが、どうも音響があまり空気を匂わせず、はたまたBGMを多用。そのため、間がただ「遅い」と感じてテンポ悪く感じましたね。
声優として福山潤さんはどうなのかなぁと思います。the商業という声で芸術的な作品で若干あっていないような気もします。
【総評】
あまり知られていない作品ですが普通より少し下ぐらいの作品。凄いシーケンスが特に無かったですが、だいたい美術が良かったです。