kurita

《ジャンヌ・ディエルマン》をめぐってのkuritaのレビュー・感想・評価

4.0
ドキュメンタリーとしてめちゃくちゃ面白かった。セイリグがアケルマンに対して「何故このシーンが必要か」「何故こういった行動をするのか」をシーンごとに細かく聞き取りながら演技を組み立てていく様子、そしてジャンヌ・ディエルマンを演じながら深く掘り下げていく過程が面白い。
またアケルマンが答えに窮する場面では「あなたは感覚で演技をすることがないの?」と思わずセイリグに問いかける。彼女は間髪入れず「ない。監督の考えていることを理解しないと演じられない」と返答する。
またある時にはセイリグは「この現場は貴重な経験になると思う」とスタッフたちに語った場面で音響技師が「そんなことない。大袈裟すぎ」と笑うが、その彼女に対してブチ切れる場面が収められていて超最高だった。セイリグさん自身大変な事もあっただろうから尚さらだ。
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