烏丸メヰ

テリファー 終わらない惨劇の烏丸メヰのレビュー・感想・評価

3.8
前作冒頭の直後から、アート・ザ・クラウンの“脱走”を補完して始まる完全な続編。
アートの人気や全国公開で話題になっているが、万人ウケするホラーではないし、シナリオに期待する類いの映画ではなく、不条理なイヤさと残虐描写を観る類いの映画、とは断言しておく(グロいだけで中身無い、と不満漏らしてる人をロビーで見てしまったので)。


徹底した見せゴアに終始し、(続編可能なように)ラストのみフワッと煙に巻いてきた前作とかなり毛色が異なり、襲われる側の人々の人間ドラマや、説明のつかないファンタジック描写などかなり多方面に広げてきたな!という印象。
ソリッドなスプラッタだった前作から、ジャンルをあやふやにしてくるような要素がかなり多い。

とはいえ派手でキッチュな見せゴアの勢いは全く衰えておらず。
肉体の断面や用いられる凶器ごとの破壊描写へのこだわり、犠牲者の長持ち感は前作から引き続きパワフルな持ち味。
凄惨な残虐シーンにコミカルなマイムや“悪ふざけ”を挟むアートのキャラクターも健在。試着し倒すな(笑)!!

音楽やドラマシーンのカット割りなどはかなり手広く強化されている印象。
また、アートの身支度をオープニングにしていた前作に重ねるように(偶然?)、主人公シエナのコスチューム製作を流すオープニングも良かった。

新キャラクター「リトルペイルガール」に加え、少年少女をメインに据えた意外さ、エンディングで更に盛りつけられる盛大なデザートで、色んなジャンルのホラーテイストがお腹いっぱいにさせてくれた。

そうはならんやろな残虐ゴア×こにくらしい殺人ピエロ、として定着しかけていた『テリファー』は何処へ向かおうとしているのか(笑)?

ドロッーオンバーイ ザクラーンカフェー♪
ドロッーオンバーイザクラーンカフェー♪
フーズリールファニー♪
フーズリールファニー♪
フーズリールファニーアッザ クラーウン カーッ フェー♪
烏丸メヰ

烏丸メヰ