烏丸メヰ

死霊船 メアリー号の呪いの烏丸メヰのレビュー・感想・評価

死霊船 メアリー号の呪い(2019年製作の映画)
2.3
ジリ貧生活から抜け出そうと、船を買い航海に出た一家。
家長デイヴィッドがその古い船に惚れ込んだ理由は、船首に飾られた海の妖魔“セイレーン”の像だった――

シンプルな心霊・フォークロア系ホラー。
『ザ・グリード』や『ゴーストシップ』等の密室船舶(内)海洋ホラーと比べ、船の小規模さが個性。
個人的に、船が小さい場合、恐怖存在が“外”にいる方が怖く感じるせいか、船内の人間関係のキツさが恐怖を上回ってしまった。

魔物ポジションとなる存在の出自がいまいち分かりにくい(かつて魔女がいて海に運ばれ溺死させられ、子供は殺された、というのは、魔女と彼女の子供まで殺された、という事?この伝承パートが後半の台詞まではっきり伝わらなかった)のと、大人達のエゴ+何も悪くない娘達、その設定を尻目に家族再生の物語をやろうとしているちぐはぐ感がシナリオとしてマイナス。

ジャンプスケアメインの恐怖描写、セイレーンをタイトルに冠しているのにオバケに妖魔セイレーンの要素(歌声で人を狂わせる・鳥ないし魚の形質等)が無いルックなのもちょっと残念だった。
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