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⻘いカフタンの仕立て屋のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)
3.5
モロッコの伝統衣装カフタンの仕立て屋、その妻、仕立て屋の見習いという3人が織りなす愛のトライアングル。
監督はマリヤム・トゥザニ。
カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞受賞。
原題:Le bleu du caftan(2022、122分)

海沿いの町、モロッコの古都サレ
モロッコの伝統衣装カフタンの仕立て屋を営む1組の夫婦。
昔ながらの手仕事にこだわる夫ハリム(サレ・バクリ)はある秘めた感情を抑え切れず悩んでいた。
妻のミナ(ルブナ・アザバル)はそんな夫を優しく支え25年間連れ添ってきたが、重い病に侵されている。
夫婦の前に、若くて優秀な職人のユーセフ(アイユーブ・ミシウィ)が現われ、3人は青いカフタン作りを通して絆を深めていく…。

"モロッコの公衆浴場「ハマム」"

「愛することを恐れないで!」

「本作は愛の持つ多様性、複雑さについて描いた映画です。また、私が深く愛する伝統、手縫いのカフタンについての映画でもある一方、ありのままの自分であることから私たちを阻んでいる伝統に疑問もあるということも描いています」(監督の言葉←日本のインタビュー記事より)

前作「モロッコ、彼女たちの朝」同様、モロッコ社会が抱えるタブー(同性愛が違法で、3ヶ月から3年の禁固刑)に挑戦し、愛の多様性を説いている。
ドキュメンタリータッチは本作でも遺憾なく発揮され、監督が静かにじっくりと見つめる視線の先に映し出されるモロッコの町並みや人々の暮らし、ルフィサなどの料理にも注目です。
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