ほとんどの登場人物がイヤな奴だけど、主人公の園田くんがその中でも群を抜いてどうしようもないひどい奴。
こういう邦画の主人公って「ダメ人間だけど憎めない奴」というパターンが多い気がするけど、園田くんはそうじゃなかった。本物のひどい奴だった。
そしてそのひどい部分は、おそらく現代に生きる日本人が誰でも持っているだろう部分を増幅したような部分なので、観ながら自分自身も刺されているような気がして、観るのがどんどん辛くなっていった。
クソ上司からの叱責も、高校時代の先輩からの諦めの眼差しも、りなちゃんからの深い愛も、結局園田くんには何一つ響いてなくて、その意味では園田くんが主人公として最後まで丁寧に描かれていた。
色々モヤモヤして、そんなところも含めて面白かった。
