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チョコレートな人々のcalinkolincaのレビュー・感想・評価

チョコレートな人々(2022年製作の映画)
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「間違えても溶かせばまたやり直せる。チョコレートは、とってもやさしい。」

障害を持った方や性的マイノリティーの方を受け入れ雇用する、愛知県のチョコレートブランド「久遠チョコレート」とその代表、夏目さんの奮闘記。
宮本信子さんのナレーションがやさしく彼らに寄り添います。

障害のある人たちが扱いやすいから、チョコレート。
チョコレートありきじゃなく、働く人ありき、の会社なんだなぁ。
障害を持つ方は皆、それぞれにやれることが人によって違うので、なんでも最後まできっちりやる、自閉症の方の気質を綺麗に仕上げなきゃいけない飾りつけ係に生かしてるのがいいなぁと思いました。適材適所。あなたにも、あなたが活きる場所がある、と。

昨年の小山田圭吾の問題の時に、爆笑問題の太田さんがラジオで小山田圭吾がこの後何をするかが大事なんだ、って言ってたけど、夏目社長は障害者をいじめてた過去をきちんと受け止めて、贖罪の気持ちを持って今の仕事をしています。
そんな社長にも、間違えたらやり直せるチョコレートは、とってもやさしい。

夏目さんでも救えなかった方がいることをちゃんと取り上げていること、フェアでとても良いと思いました。
夏目さんは聖人ではないし、ここへ行けば皆たのしく働ける、と簡単に思われても会社側も困ると思うので。この社会にはいろんな考え方の方がいますから。

でも、夢があるから挫折もあるわけで。ちゃんと挫折してるの、素敵だなって私は思いました。
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