仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-のげのネタバレレビュー・内容・結末

幕末に飛ばされた現代ヤクザが坂本龍馬のフリをすることになったけどたまたま龍馬オタクだったから何とかなった話

トンチキ胡乱時代劇かと思ってたら開始時点で人間関係詰んでる悲劇だった。
これ舞台何をやるの....？？？映画で割とやりきった感があるので令和サイドがどうなるのか気になるところ。

ゆるふわ幕末ではありつつ、血飛沫が足りてて迫力があった。直接的な表現は避けられてるのでゴア苦手でも大丈夫なはず。SEで状況を伝えてくれるので親切。

今作も毛利作品常連の矢崎広がいい仕事をしていた。既に狂いまくってる恭次、一平、話にならない伊達ときて、唯一令和感覚を保っててくれているキャラクター。
現代の倫理観を貫いた結果、悲劇的な最期を迎えることになるが、彼は果たして時代に飲まれたと言えるのかどうか。むしろ歴史の使命と憧れを重ねて己を塗り替えてしまった恭次の方が時代に翻弄されていたのか。
それはそれとして高梨の切腹シーンは表情に色気があって非常に印象に残った。

あとは、蘭月童子がどうしても人外に見えず、人間が無理してるように見えてしまったのが多少ノイズだった気がする。芝居が大きすぎるのかな....舞台ではしっくりるのかも....。
目的も行動の意図も不明、度々口にする｢面白い｣がどういった観点なのかも曖昧な点で、難しい役っていうのもあるのかな。

ムビステシリーズはGOZENくん、しにつかを観てきたけど中では比較的時代劇していた方だったと思う。音楽もドラマティックで合っていた。
それにしても毛利さんが描く男2人のクソデカ感情作品、信頼できる。