マサミチ

レッドシューズのマサミチのレビュー・感想・評価

レッドシューズ(2022年製作の映画)
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最初に演技陣のお芝居だけは良いと思います。
市原隼人のトレーナーの無骨さ、朝比奈彩のボクシング場面も悪くない。

ただしこれ、脚本と演出がチープなんですよ。
シングルマザーの苦労の描き方もドラマでよく描かれるパターン化したものだし、パート先ですぐ喧嘩してクビになる主人公の性格設定もティーンエイジャーじゃあるまいし我慢できるだろ?とツッコミたくなる。

老人ホームで入居者の老人にセクハラされて暴力奮ってしまい逮捕されて留置場に入れられる展開は素人が書いた脚本みたいで、もう少し考えてプロット練ったら?と。

松下由樹演じる元姑の描き方は理屈がちゃんと通っていてキャラとしてキチンと描かれはしているのだが、それにしてもクライマックスの朝比奈彩の試合に駆けつけた幼稚園児の娘の姿を見て改心する場面のお芝居はやや安直だな。

シルベスター・スタローンの【オーバー・ザ・トップ】にストーリーの流れが近いものがあるのだが、あそこで父親を応援する息子の姿を見て改心してゆく様を表情の移り変わりだけで演じて見せたロバート・ロッジアのお芝居を参考にして欲しかった。

この映画はどうゆう人たちに観せる事を念頭に入れて作られたんだろう?テレビドラマっぽい演出の淡白さも含めて、ちょっと買いませんね、僕は。
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