[窓] MADOのenのレビュー・感想・評価

麻王監督の実家と隣家族の間に実際に起こった副流煙裁判をめぐるストーリー。喫煙者なのでかなり興味深い内容。喫煙が悪い、という二極化した型にはめられるのかと思いきや全くそうではなく、病的で盲信的なA家の態度から自分の'窓'を他人に押し付けることの怖さと脆さ、相手の立場に立つことや答えのなさを受け入れることの大事さを感じた。
A家の娘が息苦しく咳き込み、化学物質過敏症ってここまで大変なのかと疑問に思っている時、隣の席のおじさんが甘酸っぱい匂いのするおにぎりのようなものを食べながら酒を飲み出して、嫌悪感で気になって仕方がなく、いつもなら耐えられないが映画とリンクしていたのでそれもまた受け入れられた気がした。煙草が燃える映像と音、煙の絵が印象的。役者さん全員圧巻で入り込んで観られて面白かったです！