うめ

愛と哀しみのボレロのうめのレビュー・感想・評価

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)
3.8
昨日の夜は、家に一人だったのでなかなか観れない長編にしました。
知り合いに薦めらていたこれをチョイス。

モスクワ、パリ、ベルリン、ニューヨークで暮らす四つの家族。
第二次世界大戦が始まり、運命の歯車が動き出す。
複雑に絡み合いながら、翻弄されていくそれぞれの家族。
それは、おそらく彼等だけではない。
世界中の市井の人全てが同じように翻弄された時代だったんでしょうね…
愛するがゆえに哀しみがあり、哀しいがゆえに愛を求める…

そんな重いテーマですが、そこはフランス映画。
そして、クロード・ルルーシュ。
彼の作品は、初めてなんですが…
ブラックなユーモアも交えながら、不思議な軽妙さで懐に入りこんできます。
サクッと心を抉っておきながら、さっさと別の人物へ話は移ってしまう。
まるで、ヒット&アウェイされてるような感じでした。
語り口は軽いけど、登場人物も多いし油断して観れない作品。
心のレーダーを常に働かせないといけない感じです。
仕事で疲れた夜には、若干こたえましたが(^^;

しかし、ミシェル・ルグランとフランシス・レイの力たるや凄まじいものがありますね。
疲れた体に活力が湧き上がる。
ボレロをはじめ、素晴らしい音楽。
加えて、ダンス。
そこには、時代も国も全てを越えて感動させるものがある。
ラストのカタルシスは、言葉にできないほどの迫力でした。

薦めた人の気持ちが分かる。
贅沢な三時間でした(*^ω^*)
うめ

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