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愛と哀しみのボレロのピッコロのレビュー・感想・評価

愛と哀しみのボレロ(1981年製作の映画)
4.0
魂が震える

全ては、ラスト15分。
幻想的な音楽、美しい歌声、そして、彫刻のようなボレロ。
人間が表現できる最大の美が、ここに集約されている。

あぁ、何て美しいんだ。
この世には、こんなにも素晴らしく、美しい世界があるんだな。
人間も捨てたもんじゃない。
ただ、ただ、魂が震える。

自分がこの目で、見届けた芸術。
この素晴らしさを伝えたいけど、表現できる言葉が見つからない。
それぞれの目で見て、感じるしかない。


1930年代から1980年代にわたり、パリ、ニューヨーク、モスクワ、ベルリンを中心とするフランス、アメリカ、ロシア、ドイツにおいて交錯する、2世代4つの家族の人生を描く。

戦争という悲劇を経て、今がある。
登場人物が非常に多く、相関図がないと分かりにくい。
劇中、何回かおいていかれた。
さらに、一人二役している役者さんが何人かいるため余計に混乱する。
この映画を見た人同士で、相関図を作ると、きっと一致しない箇所がでてくるはず。そのくらい、複雑。

3時間と長い上映時間だけど、確実に言えることは。
ラスト15分。

ここに全ての愛、哀しみ、魂が宿っている。

NHK BSプレミアム プレミアムシネマ
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