後編を見てからでないと正確な評価は下せないと思いましたが……
はいダメでした。
前後編形式の映画が悪いわけではないのですが少なくとも前後編ともにその映画の中での見どころや盛り上がりが欲しいと前編の時に書いたのですが、今作は一つのストーリーを2作かけて描いたのではなく一本の映画を2つに切って上映しているだけです。
途中値上げもあったんで3900円の映画ですよコレ。
前編も後編も90分くらいですし無駄な回想シーンやスローモーションシーン削ったら確実に2時間ちょいくらいに収められたはずです。
こういうことやっていたら本当に邦画から客は離れていくと思います。
今作で気になったというか乗り切れないところはタイムリープ物という設定が全然生かされていないということです。
タケミチがとにかく無策。
未来ややり直しで得た何かしらの情報で歴史のターニングポイントを変更していくみたいなリープ物の面白さや勘所が全く無い。
逆転のロジックみたいなものが欲しいのですがそんなものは無くとりあえず根性と人情で何となくなんとかなって最後はそれっぽい音楽の中で涙、涙。
いや、まあ邦画っぽいと言えば邦画っぽいんですが。
これは綺咲がタイムリープしていて成り上がっていく話の方が見てみたいですね。
ラストの大バトルは見応えがありますし、魅力的なキャラクターも多いと思います。
ただ勝利目標がすんごいふんわりしたものでどちらが勝っても良いみたいなカタルシスの得にくいものなので燃えにくいです。
原作を読んでいないのでこれが原作通りなのか改変されているのかは分かりませんがとにかく終盤の全キャラの行動が意味不明です。
特に場地。
ラストの行動はあまりに想像外と言うか突飛すぎて感動というよりは「え?なんでそうなんの?」という気持ちしか出てこなかったです。
映画見てたら「お前ら一回ミーティングせえ」と思うことは多々ありますが今回はマジで話し合え。
そして綺咲への懸念はもっと多くの人と共有しておいてください。
場地というキャラクター自体は魅力的だと思います。
ちょっと設定盛りすぎですが。
永山絢斗の事件で作品をどうにかしないととは全く思いません。
ただ登場した時に「ああコイツがやらかしたヤツか。」というノイズにはなりますけれども。
原作はもっと長い様なので何も解決しないのは仕方ないですが、「俺はもう戻らない。」ってタイムリープ物という設定は今後使わないと言うことなんでしょうか。
それだったらもう続編は見なくていいかな。