神木隆之介がゴジラを殺すために戦闘機をビュンビュカ言わせる映画。
オープニングゴジラは余りにも急に出てきてびっくりしたものの、ここでゴジラがやってる事は“人間を口で咥えてどっかに放り投げる”とか、“人間を踏み潰す”のほぼどっちかなので、微妙にこちらの気持ちがアガりきらないというか。何となく「恐竜っぽいムーブだなぁ🙄」とか思って観てたら、中盤神木隆之介がゴジラを「恐竜みたいな奴でした」とか言ってて笑っちゃった。それ台詞で言っちゃうんだ。ただ、造形としてカッコいいし、木造船での一同ご対面シーンは臨場感抜群。そしてやはり白眉は銀座襲撃シーン。シン・ゴジラでいう所の内閣総辞職ビームシーンクラス、とまでは言わないものの、ゴジラという存在に対しての人間の無力さというか絶望感が半端なくて、非常に良かった（非常に良かったんだけど、浜辺美波も一緒にあの隙間に飛び込められたのでは…）。
その他で引っかかる点が幾つか。まず吉岡秀隆を始めとして、説明台詞が多すぎ。理科の実験をするシーンは仕方ないにしろ、キャラ説明とか事の経緯とか、観てれば大体分かる事をベラベラ話されると気持ちが離れる。個人的に更に気に入らなかったのが中盤からクライマックスにかけての展開で、そもそも深海に沈めれば勝てるってどういう了見？誰も待ってないハン・ソロみたいな展開も、それまでのそのキャラクターの掘り下げ不足なので全くアガらない。また、戦争や特攻を賛美している話では当然無いにしろ、全否定してる訳でも無い、みたいなスタンスもイラッとする。
あらあら、ゴジラは相当お冠だぞー！
