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ゴジラ-1.0のHIGHINLETのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.8
白昼に現れ細部まで分かるゴジラの生々しさ、
戦争で心の傷を負った日本人が懸命に生き抜く姿、
そして佐々木蔵之介の張り切りぶりを味わえた。

ゴジラの脅威を前に蔵之介が
「誰かが貧乏くじ引かなきゃなんねえんだよ!」
としゃしゃり出たものの、
ゴジラが出現した途端、ヒヨって猛スピードで逃げ出す体たらく。

再出没したときも向かってくるゴジラに対して
「ほお~相当お冠だ!」
誰に言うでも大きな独り言で自分を鼓舞したあと、作戦に臨む神木隆之介に
「明子を一人っぼっちにすんじゃねえぞ!」と
発破をかけても無視され、
あげく小僧と可愛がっていた部下に戦果をあげられコメディリリーフの動きで、はしゃいでいた。

全般的には
民間人の総力を結集して、
戦後の限りある資源で現実的な作戦を打ち立て、生きるための戦いを成し遂げた綺麗な美談に収まってよかった。

主役の神木くんが、
実戦に出てもいないのに戦場ノイローゼになっているのはよく分からないが、
ゴジラにたった一人で立ち向かった真の男で勇ましかった。

初代ゴジラの1番好きなシーンのオマージュ、
熱線を吐き出す前のロボット的なギミックには心踊った。

「いいんじゃないの あんたみたいな人が一人くらいいたって」
「パンパンにでもなれってのかい」
「絶対死ぬわけじゃないだよな じゃあ戦時中よりマシだ」
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