「ゴジラ-1.0」はゴジラは良いが人間ドラマパートが見ていて辛いとの評価が多いが、子供の頃に見ていたゴジラは人間ドラマパートになるとX星人とかキラアク星人とかが出てきて（下の写真参照）、「早くゴジラが戦わないかなぁ」と子供心にかなりの我慢を強いられた（人類の味方になったゴジラは、ぬるいただの着ぐるみプロレス映画になっていたが、それでも大好きだった）。
それと比べたら今回の「ゴジラ-1.0」はゴジラと人間ドラマパートが乖離しないよう、なんとかして人の力でゴジラを倒すことを考えてる脚本で好感がもてた。
オキシジェンデストロイヤーもなしにどう戦う？と思ったが海でゴジラと船で戦うアイデアは良かったし「ジョーズ」や「ダンケルク」を彷彿とさせるシーンもあった。特攻帰りの主人公・敷島が銀座で黒い雨にうたれる場面とかとても良かった。
どんな映画にも良い点と悪い点は必ずある、「ゴジラ-1.0」も突っ込みどころはあるけど、怪獣映画としては十分に合格点。欲を言えばもっと街中で暴れて欲しかった。まあ、ゴジラが出てきて伊福部昭の曲が流れたら大体「良いもの見た」と満足するのだけど。
メインの戦いを海にしたのは、これまでのゴジラでやったことないし、街中みたいに建物をたくさん描かなくて良いってのもあったのかなー。海のCGはそれはそれで大変なんだそうだけど。
銀座のど真ん中でゴジラがあばれてるのにアメリカ軍の兵士が出てこないとか、ゴジラを倒すために集まった海兵員たちが「今度は勝てる」と前の戦争を反省してなかったりとか、脇の人は簡単に死ぬのに主要人物は全然死なないとか、全体的に反戦のメッセージ弱いとか、佐々木蔵之介の演技が過剰だなとか、突っ込みどころはあるけどね。
