感情の表現がちょっと軽いというか、物足りなく感じた。
前評判で期待しすぎたのかな。
特に岡田斗司夫の絶賛がSNSで流れてきて、観る前に「もしかして心理描写の深掘りが凄い作品(自分の大好物)なのかな?」と思い込んでしまったのが悪かったと思う。
その点では、わりと凡庸な作品だと感じた。
映画館内からもすすり泣きが聞こえてくるシーンでも、自分は全く泣けなかった。
話は変わるが、舞台が戦後の日本だと聞いて、以前聞いた話を思い出していた。
「シン・ゴジラは歴代ゴジラと比べてもめちゃくちゃデカい。なぜなら、時代が進むにつれて東京の建物はどんどん高くなっていき、これまでのサイズだとゴジラが弱く見えてしまうから」
たしかに設定次第でゴジラは大きくできる。
ただ、ゴジラが大きくなりすぎると、対人描写が滑稽になってしまうのだろう。
シン・ゴジラが、「ゴジラ vs 軍(政府)」の描写となったように。
そう考えると、監督が今回表現したかったのは「ゴジラ vs 人」だったのかな。
とすれば、ゴジラは人々が乗り越えるべき敗戦という壁か。
なにはともあれ、観てみて損はないかなと思う。
そこはやっぱりゴジラなんで。映画館でしか味わえない迫力はあると思います。