虎キチ

ゴジラ-1.0の虎キチのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.9
令和6年初映画館、しかも久々とあって何を観ようか少し迷ったけど、アカデミー賞にノミネートされたこの映画を選んでみた。
やっぱり『ゴジラ』はTVの画面じゃなくて大きいスクリーンで観るべき映画!

VFXと言えば山崎貴監督なので、再現された昭和の街の風景や軍艦、戦闘機などの映像が素晴らしいのは言うまでもないが、この映画はストーリーも本当に良かった。
戦争が終わりやっと平和を取り戻した日本が、アメリカの水爆実験で強大化したゴジラと戦わなければならない理不尽さ。
反戦反核をテーマにした初期作に通じるものがあったな。

特攻兵として生きて帰って来たら罵られる殺伐とした時代の中で、肩を寄せ合って生きている敷島、典子、明子…
戦争でのトラウマを抱えたまま前に進めない敷島をはじめ、秋津、水島、野田そして橘らこの作戦に参加した皆が自分の中に"戦争"を抱えたまま生きていた。
愛する家族、国を守るため、そして自らの"戦争"を終わらせるためにゴジラとの戦いに立ち上がる…
この辺の話しの流れが実に自分にはしっくりきた!

ラストは少々出来過ぎではあったけど、『生きる』を選択したところも好感が持てた。
らんまんコンビの2人も良かったし、今まで観たゴジラ映画の中で個人的には一番!
アカデミー賞ぜひ受賞してもらいたい。
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