イチロー51

ゴジラ-1.0のイチロー51のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0
日本が生んだ特撮怪獣映画の金字塔「ゴジラ」の生誕70周年記念作品で、日本で製作された実写のゴジラ映画としては通算30作目。

舞台は戦後の日本。
戦争によって何もかもを失い文字通り「ゼロ」になった日本に、追い打ちをかけるように突如ゴジラが出現する。
ゴジラはその圧倒的な力で日本を「マイナス」へと叩き落とす。

主演に神木隆之介
共演に浜辺美波、山田裕貴、吉岡秀隆、佐々木蔵之介、青木崇高、安藤サクラほか。

ゴジラ好きは、それぞれに「ゴジラの理想」が有り、「ゴジラはこうあるべき」というこだわりがある。
そして、昭和のゴジラか、平成・令和のゴジラか…それともハリウッドのゴジラか…

本作のゴジラは、ハリウッドのゴジラとは大違いで、流石、国産ゴジラで納得のいく造形でした。

本作は戦後間もなくが舞台。
とても良いアイデアで、貧しい日本の姿が上手く描かれていて、戦後まもない日本国は、政府も米軍も当てにならない。そして、民間が立ち上がるストーリーが秀逸です。

本作は、ゴジラファンやオタク向けの映画ではありません。
人間ドラマも描かれていて、普段ゴジラを観ない方にも観てもらいたい。

最先端のCG技術を用いたこの圧倒的映像美は、そこに実在するかのようなリアルさ、迫力、そして恐怖と絶望の世界に引き込まれます。

そして、ラストシーンは日本ならではのゴジラに敬意を払ったものでした。

〜余談〜
タイトルの「-1.0」の読みは「マイナスワン」です。

震電は、日本海軍が第二次世界大戦末期に試作した局地戦闘機で実在した戦闘機です。