Paula

ロスト・フライトのPaulaのレビュー・感想・評価

ロスト・フライト(2022年製作の映画)
4.0
前に至動画サイトとで嫌な思いは、共感した意味わかるな?


Samuel : And you, Sir? English, I'm
     guessing?
Brodie : Hell no. I wouldn't lower myself.
    Nope, I'm Scottish.
こんなデヴォリューションを逆手に取ったセリフが吐けるのかは、主役のレイ・トランス機長役のジェラルド・バトラーが映画製作に深くかかわっている証拠で、しかも映画のシンプルな原題『Plane』の名付け親にもなっている。

ただあたしの中ではジェラルド・バトラーさんという俳優さんが今まではあまり好みの範囲にはなかったので見る機会がなかったけれども本作に限り、話の展開の先の読めないワクワク感や乗客の中にトランス機長を邪魔をするようないつもの物語をワザとややこしくするサブ・プロットの存在がないのでスコーン・スコーンとストーリーが展開していくので面白みも倍増し、結構映画に集中することができた。

Louis :A priest in the Legion used to
    say"Redemption can only be
    found in the most unusual
    place."
Brodie :Well, this certainly qualifies.

とにもかくにもマイク・コルター演じるカナダへ護送途中の囚人ガスペアの上記のセリフが示すように相棒ぶりが粋だし、バディ物には欠かせない存在となっている。
でも、そういい事ばかりではありません...?
本作はホロの住民がテロリストとかかわっていると思わせるシーンやパンデミック後に観光業を復活させようとしている時期に生じた「国家の名声と評判を傷つける行為」として議員さんから懸念を表明され、地元フィリピンの配給会社が自主的に上映を中止している。上院議員さんは、何か勘違いをされている。思惑違いのそれはある意味、映画にとっては、かえって都合の良い宣伝効果になっていると思える。

個人的には、例えに出して嫌われるかもしれないけれども敢えて言わさせてもらえるなら、"ガンフー・アクション"と呼ばれる浮ついた絵空事のスタント・ショーではなくてよりシリアスでリアリスティックな格闘技を楽しめるのも本作を好意的に受けとめられているファクターの一つとなっている。それはあくまでもジャン=フランソワ・リシェ監督のこだわりの表れで、元ネイビーシールズ隊員を映画に参加させることによってスタントに特化したコンサルとパフォーマンスの協力を得ていることが挙げられる。特に中盤のバトラーのテロリストとの接近戦での格闘シーンで見ることができる。とにかく迫力がありました。
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