椎良

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)の椎良のレビュー・感想・評価

5.0
イルカ

〈八丈島へホエールウォッチングに来ていたコナン達。その近海に建てられたインターポールの新施設では、黒の組織が狙う"ある技術"が始動していた───
奪われた秘密、灰原哀は最悪の危機に陥ってしまう。ひとつの思いを胸に、コナンと彼の信頼する者達がこの事態に立ち向かう。〉

小学館連合試写会で初鑑賞!!
その後、MX4D(アニメ映画では初体験)→IMAXのコンボで観た!ᐠ( ˙˙ )ᐟ

『BLUE GIANT』のヒットが記憶に新しい立川譲を監督に、櫻井武晴が脚本に参加した『ゼロの執行人』コンビがおくるミステリーアクション。これまでとはまた違う黒の組織との全面対決、劇場版シリーズで灰原哀が中心人物に置かれるのは『天国へのカウントダウン』ぶり。

これ以上を出せるのか、と不安さえ抱かせるシリーズ最高傑作。原作理解度のとてつもない高さと「これをやっちゃうの!?」な攻め過ぎスタイルを両立させてくる制作陣の手腕、テンポの良さで要素を余すこと無くみっちり詰めてくる壮大な群像劇ドラマ…流石としか言いようがない。
バトルアクションだけでなく推理ものとして期待されていたものや、シリーズのお約束もキチンと果たす。レギュラーキャラが総活躍、人物描写が物語にピタリとハマったもので素晴らしく、気を抜くと何の変哲もないシーンでさえもホロリとさせられそう。

そして注目すべきはやはり、ただ守られるだけでは無い灰原哀というキャラを描いた点であろう。暗い過去を乗り越えた彼女だからこそ言えるセリフ、起こせた行動が何より心を揺さぶった。コナンとの関係が最後に辿り着く場所に、零れ出る感情。
哀ちゃん推しはもれなく特大爆弾・過剰供給でパシフィックブイもろとも爆発四散🎆

切なさと興奮を胸いっぱいに抱えて劇場を出る、この感情……原作ファンにかなり寄った作品ではあるが、そうでなくても結構楽しめるはず。
コナンを好きで良かった、と思える時間だった。密度300%・至高のコナンワールドに大喝采 !!!

【コメントにネタバレ感想書きます】
椎良

椎良