mitakosama

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.5
今年もコナンの季節がやってきた。今回は哀ちゃんをメインに持ってきた物語。

八丈島に付近にパシフィックブイなるインターポールの施設が設立。世界中の監視カメラをつなぎ、顔認証の発展型システムにより犯罪者捜査の革新的なシステムとのこと。
そこに目を付けたのが黒の組織。自分らの記録を抹消し利用するために暗躍する。そして過去の映像から愛哀ちゃんが元シェリーだと黒の組織にバレ始める。
コナンら一行は八丈島のホエールウオッチングに。興味本位でコナンはパシフィックブイに潜入。
黒の組織の新キャラ・ピンガが強硬手段に出て哀ちゃんは潜水艦に拐われピンチになり、コナンが救出に向かう。

一応、殺人事件も起こり眠りの小五郎を用いたミステリー解決劇もあるにはある。でも、もはやコナン映画は人気キャラの群雄劇によるアクションの様相が強いと改めて実感する。
それが証拠に、赤井や安室の人気キャラもちゃんと出演し上手いことドラマに噛ませてる。

哀ちゃんがヒロインとした物語だが、蘭にも今回は見せ場が多くて嬉しい。ホテルの窓から飛び出しての空手アクション劇とか、格好良くて思わず笑っちゃったよ。
また心配する蘭に、哀ちゃんが姉を思い出すシーンなども良い演出だ。二人の関係性と哀ちゃんの複雑な感情を上手く表現してるね。

そしてパシフィックブイの設定が面白い。荒唐無稽ながらも、どこか現実味がありそうな考証がしてあって興味深い。大量の大型スパコンを冷やすために海中にあるのとか感心する。
ミステリ要素が薄れアクション路線に舵を取っているのは寂しいが、それでも会場の巨大施設を襲う悪の潜水艦という図式は単純に面白い。舞台設計も今回の主役のひとつだと行って良いと思う。

来年の予告は服部が出るようやで!工藤!
このまま順繰りに、赤井・安室・哀・服部・キッドを循環して出せばコナン映画は永遠に続けられるな。
mitakosama

mitakosama