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水は海に向かって流れるのaのネタバレレビュー・内容・結末

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作を読まずに鑑賞しました🩵
結論から言うとめちゃくちゃ良かったです!!!観る人の心までじんわりとほぐしてくれる作品でした。人間の複雑な感情が、人間の汚さ理不尽さ優しさ温かさなどが繊細に描かれていました。観終わった後は心地良くて温かい気持ちになれました☺️

普段はクールで表情をあまり出さない榊さんだからこそ、ムーちゃんに優しい顔で話しかけたり不意打ちの笑顔や酔った時の人前でのフィルターがほぐれた瞬間がたまらなく可愛いです……直達くんと2人で居酒屋行った時に榊さんが「腕相撲に勝ったら飲んで良いよ😏」と言って勝負するシーンも普段とのギャップに心を鷲掴みにされました…好きになっちゃう…
あとなによりも!!制服!!まさかの高校生の時の回想シーンですずちゃん本人が制服着て登場しててびっくりしたし嬉しくて!!!可愛すぎました、まだまだいけます🥺一瞬なので次観る時は覚悟してしっかり観たいです(笑)
あとはやっぱり最後のシーン。「印象に残ったのはラストシーンで、脚本を読んだ段階ではわからなかった、音楽も合わさって生まれる映像ならではのエモさ、コレ、漫画じゃ出来ねんだよなあーと思いました。(田島さん)」本当にコレです。音楽も映像もここがいっちばん良い。美しくて儚くてスクリーンに吸い込まれました……

見どころの一つでもある、榊さんの気まぐれご飯も想像以上に美味しそうで、お腹空きます(笑)

あと直達くんと楓ちゃんの純度120%な感じ、めちゃくちゃ良かったです……ピュア〜〜!!楓ちゃんのもどかしい恋心がよく伝わってきて、応援したくなりました🥲🥲受け身でいるわけではなく自分から行動して頑張っている姿にときめきました🥺🩷

人に期待しすぎないように、荒波を立てないように生きてきて、そうならざるを得なかった榊さんのように、人それぞれ諦めてきたことや我慢してきたことがあると思います。諦めたくても諦めきれない、でも今更どうしようもないし、どうにかしようと手を取ってくれる人もいない。そうやって我慢するしかなくて、静かに内側で沸々としているのが榊さんの言動から伝わってきました。
だからこそ直達くんに出会って真っ直ぐぶつかってきてくれて、なかったことにしないでくれて本当に良かったなと感じました。それと同時に、その出会いと想いを受け入れて変わっていける榊さんで良かったなとも。長いこと保ってきたものの変化を恐れて拒む人もいると思うので。

観るまではタイトルが何を表しているのか、いまいち分かりませんでしたが、観たらものすごく腑に落ちるというか、めちゃくちゃぴったりなタイトルだと思えました。長い間止まっていた流れ(止めるしかなかったもの)が直達くんに出会うことで少しずつほぐされて解放されて、自由になった水がどんどん海に向かって流れていくような作品でした。

まさに、「固く結ばれた糸がほぐれていくように変化していく/作品の中での感情が波のように流れていったり、静かになったりする感覚(すずちゃん)」
「感情のヒダを繊細かつ大胆に出し切ってくれた/堰き止められていた川の流れが少しづつ解き放たれて、水が海に向かって流れていくように、彼女の封印していた心が、寄り添ってくれる他者との交流の中で解放されていく(監督)」
このコメントが作品のことをよく表しているな〜と思います。

直達くんの父親と榊さんの母親のシーンはずっとムカムカしてしまいました(演技が上手いが故に笑)私も一緒に怒りたい!!って。
シェアハウスのみんなで成瀬教授のおかえり会(?)をお庭でするシーンが好きでした。でも意外とみんなが集まるシーンは少なかったので、シェアハウス感は薄かったな〜って感じがしました(笑)

結論、すごく好きな作品でした!!!周りにもオススメしてるし、私自身もまた観に行きます!!
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