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怪物のすのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

な、何も言えない……というのが視聴後に出てきた感想でした。何も言えない。是非とも前情報無しで観ていただきたい。最初の30分くらいは耐えてもらって……。
人間って結局、一つの視点でしか物事を捉えられないんですよね。視点によって、誰が"怪物"なのかが変わってくる。
それにしたって是枝監督は子供を描くのが上手いし、坂本脚本は名前の無い関係を構築するのが上手いしで見事にやられましたうわーーーっっ
気をつかうよね親だもの、という子供たちにウッときたり、誰でも掴めるものを幸せっていうのよ、と言う校長がそっちサイドだったのも良かったなあと思ったり。廃車両で遊ぶ二人は美しかった。呼び捨てにしたときは私もドキッとしたし、こういうことになるってどういうこと!?からの、親を捨ててでも手を握りに行く、その決意は強く美しかったです。
最後はどうなんだろう、と思いつつ、断定するのも野暮だなあと思ってしまいました。陽光の中を叫びはしゃぎ回る二人、しがらみからの開放と祝福が待っているといいなあと祈ります。美しいものを観させてもらいました。しばらく引きずりそう。
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