3人の視点で語られる作品。予告を見た時はB級ホラーかなんかだと思っていたが、脚本が良くも悪くも幼い頃の僕に多大な衝撃を与えた『さよならぼくたちのようちえん』の坂元裕二だということでウキウキで視聴。あの頃の僕が感じた大人と子供の世界をそれぞれの立場から綺麗に描くシナリオは健在。母親、担任、息子という視点でだんだん真実が明らかになっていくストーリーは引き込まれる。
特に今作で僕が感動したのは、LGBTを扱いながらその要素が作品の邪魔になっておらず、むしろ自然に作品の中に溶け込んでいたこと。同性愛の主題が作品は必ずどこかで「クドいな」と思うのがこれまでのお決まりだった。その偏見を打ち破ってくれたのがこの作品だった。僕は常々LGBTやポリコレにこだわるのをやめろと願っていたが、それは大抵LGBTやポリコレが混入するとつまらない作品になってしまうから。面白ければいいんだ。作品は面白いのが正義だから。今作はLGBTで、それでも面白かった。だから好きになった。ありがとう。
