怪物とは。きっと自分の目で
“見たいもの”を見て解釈をし、
確信できるもの。それ唯一。
他者の解釈とは違ったとしても。
序盤の安藤サクラ演じる
シングルマザーと学校の戦いには
ぐいぐい引き込まれ、このまま
この物語をリードしていく‥
んだろうと思っていたら、
もっと断片的で細かな脚本。
パズルを組み合わせても
ああまたやり直し!みたいな
ミスリードが続き、想像し得なかった
美しいシーンに繋がります。
湊と星川くんのシーン
もれなく瑞々しかったなあ。
大人も子どもも関係なく、それぞれが
護らなければいけないもののために
“怪物”を生み出してしまう。
なんの事件も問題も起こらなくても
わたしたち、少なからず
多分こうやって生きている。
こう折り合いをつけないと
やっていけないから、悪意なく生み出す
“怪物”。それを極めたような作品。
坂本教授のピアノ曲、
涙なしでは無理でした。