名波ジャパン10

怪物の名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.0
「坂本龍一追悼作品」として観るべき映画。独特の身体に沁み入る様なゆったりとしたメロディーが印象的でした。登場人物それぞれのエピソードが描かれ、それがより合わさってストーリーを紡いでいく手法が取られています。これに加えて、母親の視点からストーリーが展開された後で、教師の視点から、更に子供の視点からのストーリーで上書きされ、真実が明らかになっていくという展開で、時間が何度も巻き戻されるので、かなり落ち着かない展開になっています。テーマを絞ってもっとシンプルなストーリー展開の方が坂本龍一の曲に載せてメッセージがストレートに伝わったのではないかと思います。それにしても子役2人の演技は見事。色々なものを削ぎ落として子供2人に焦点を当てても良かったのではないでしょうか。