良い映画だったが、自分はあまり楽しめなかった
良い部分
俳優陣の演技、取り立てて子役陣
大人だと、瑛太の笑顔が、無自覚な加害性を象徴するような不気味な笑顔でとても良かった
坂本龍一の劇伴も、耳に残り、かつ心地良い音色でとても良かった
以下ネタバレ
第1.2幕で大人の無自覚な加害性が丁寧に描かれていたが、第3幕での子供達には、そこまで無自覚性が強調されておらず、あまり対等に扱われていないように感じた。また、この「羅生門形式」の語り口が採用されているが、前半の余白部分を後半で埋めるような構成は自分にはあまり合わなかった。
同じ構成でも、『最後の決闘裁判』は、三者の認識のズレが明確に示されており、そちらの方がストーリーテリングが成功しているように感じた
更に、その上で第3幕でのLGBTQ描写は、自分の頭の中で消化しきれず、ラストカットもあまりピンと来なかった