このレビューはネタバレを含みます
坂本龍一氏の音楽にびたびたに浸れる、というか劇場で是非浴びて欲しい作品。
いやぁ、、、凄かった。子供達の芝居。絶妙な不安定さと、あの頃の残虐性。二十数年前自分の在り方が如何だったのか、思い出して考え込んでしまった。
映画や物語に正解を求める事は間違ってないけど、生きててそんな正しさが役に立たなかったってのはよく分かってて、重要なのは、正しさじゃなくて、どの視点で物事を捉えるかってことで、結局の所どう足掻いても一人の人間に把握できる事はたかが知れてるから、この登場人物達の想いのすれ違いの様な事は沢山あって、殆どの場合生涯修正されることのないまま終わる。シュレディンガーの猫みたいに確定しないまま。
彼らはお互いを観測する事でしか実在できなかったから、最後はああなってしまったということか、、、
むちゃくちゃ感じ悪かった高畑充希とか、クラスメイトの謎の虚言女子とかも、また別の物語では主人公って事なんやな。
怪物の鳴き声のようなトロンボーンがシーケンスを繋ぐ美しさよ。