予告編が公開された時のワクワクは、心のヒリヒリに変わりました。
それが主題ではないと言われたらそれまでだけど、今この題材を描くのであれば、何か救いが欲しかったなー。だって現実世界が厳しすぎるから。
以下ネタバレ込みの感想です。
彼らの性自認も指向もわからないが、セクシャルマイノリティの自分が見ると、彼らは恋愛的に惹かれていると思うし、繰り返し発せられる異性愛を前提とした言葉たちに小さく何度も傷ついた。
安藤サクラと長山瑛太が車内を探す時、自分が車内にいる気持ちになり、この暗闇から見つけ出してくれる映画なのかと、涙がでかけた。
ただ、何の救いもなかった。
周りの多くとは違う自分のことを受け入れてほしい、マジョリティを前提とした発言に傷ついてプレッシャーを感じていることをわかってほしい、自分にも好きな人がいて幸せだとわかってほしい…
そんな気持ちを吐露することは叶わず。
楽器を通して、音として吐き出すしか許されないのか。
だからこそあんな結末になったのかもしれないが(最後は天国だと解釈している)、だとしたらこの映画が作られた意味って何なのだろう。これまで情報シャットアウトして来たので、インタビューやら色々読み進めたいと思う。
田中裕子が発した『みんなが手に入れられることしか幸せでない』
このセリフが意味するところを知りたい。
