守ることと攻撃することは表裏一体で、どちらが表でも裏でもない。自分の正義や自己防衛により苦しむ人がいること、そして自分も加害者の一部になる可能性をはらんでいること、それを自覚することはとても難しくて苦しいことなのだが、自覚していかないとわたしたち人間は折り合って生きていけないのだ。
坂元さんが言っていた「人は自分が被害者であることには過敏に反応するが、自己の加害性には無自覚である」という話が、すべてのようにおもえた。
安藤サクラのアグレッシブさがかなりきつく感じた。「普通の家族」はとても刺激がつよかった。この役は安藤サクラにしかできない
瑛太の前半と後半は別人格すぎたが、安藤サクラから見るとあーいうふうに見えたということか。同じ人でも違う人がみると見え方が違うわけなので。
最初から安藤サクラと瑛太がふたりで直接話せば解決したのだろうか?とわたしはあのあとずっと考えている。あいだをつくる人間があまりにも多すぎた。スポットライトがあたる人たちというより、周りの人たちによって捻じ曲がっていく。でも現実もそうで、他者や環境によって自分の言葉や思いは作られて、異形なるものになっていく
星川くんを怪物にしないための社会をつくっていくためのアクションプランをディスカッションしたい
坂本龍一さんの音楽。オープニングの不協和音から気持ちがゾワゾワしはじめた。そして最後のAquaの音程が高くなるところで胸がぎゅっとなって泣きそうになる。そして痛くて苦しくなる。何度聴いてもずっと。
ずっとずっとこういう映画体験がしたかったのだと思う