SHOCKER戦闘員の映画日和

怪物のSHOCKER戦闘員の映画日和のレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
4.0
2023.06.25
鑑賞からしばらく余韻が凄かったうえ感想を文字で書き起こすのが非常に難しい作品でした。
言動一つとっても何かと配慮する事が当たり前のような現代になったからこそ、

本作のような様々な立場にある『人間』を通して自分の内面にあるルールみたいな部分ともじっくりと見つめ直して肯定する事の大切さを身に染みて感じました。
相手がどのような立場や理由があったとしても私が保利先生の立場だったらと思うと心身ともにかなり参ってしまう部分は大いに感じますし、
元々は一人の-嘘-から始まった事が肥大化した事により一人の人生を狂わせてしまう可能性だって十分にあるからこそ
-子供-や-大人-なんだから。といった理由を付けて守るのでは無く、
あくまで一人の人間としてその言動を起こした事で周囲にどのような影響が及ぶのか。
人と人とが生きていく中で本当に基盤となる部分に対しての問いかけまで丁寧に考えるきっかけを下さったと思います。

人間誰しも完璧じゃないから。

だからこそ様々な境遇や立場を超えて他者を思いやる心は忘れてならず。
という着地点に至りました。
色々と生きづらい。と言われている現代社会ですが、みんなそれぞれ何かしら背負ってるものなんだ。
と当たり前ながら痛感させて頂けた事が何よりの収穫だったと思います。