ネタバレってほどは書いてませんが、何も前情報入れたくない人は読まない方が良いかもです。
【誰もが手にできない幸せなんて、そんなもの幸せじゃない。しょうもない。誰もが手にできるから幸せって言うんだよ。】
脚本が素晴らしいって、こうゆうことを言うんだな。
最後までどうなるのか、この後次は、何が分かるのか、気になって気になって、気持ち的にずっと前のめり、ずっと頭フル回転で見てた。
誰の視点になるかで、見え方がこんなにも違ってくるのか。なんだか怖いな。
そして、是枝さんの映画での俳優陣の演技レベルの高さ。リアルさ。いつもながらに驚かされます。
子役の自然さ。
それを引き出してる監督やっぱすごい。
子どもって、幼くて、素直で、でも、それがゆえに、時には残酷な存在だよね。
2人の電車の中のシーン。
あの空気感すごかった。
なんだろう、あの、急に流れた、あのなんとも言えない空気感。一瞬の緊張感。
あんなん表現できんの。すごい。
言葉にしなくても、あれで、2人の本当の気持ちが見えた。
子役の2人が本当に良すぎた。
湊もだけど、特に依里。
あの不思議な空気感。掴みどころのない感じ。ただの無邪気な子どもなのか、でもそれだけじゃなくて、何かを秘めてるような不思議な感じ。中性的な感じ。
あんな演技、他の子ではできない。
あの2人がメインの子役2人で良かったと思う。凄すぎました。
最後のシーンは解釈が分かれると思うけど、私は、安易に死んで自由になったってことではなく、
あの瞬間、
心が生まれ変わったような気持ちになって、一瞬全てが自由に感じた、あの瞬間が2人の全てって思える瞬間だった。
みたいな解釈が美しくて好き。
現実はそんなに変わってなくて、
2人はまだまだ子どもで、
この後のことを変える力はない。
だからこそ、あの瞬間が刹那さを持つ
そんなんがいいな。
この後、変えられない現実が待っていても、あの瞬間を宝物に進んでいってほしいなあ。
監督是枝裕和 ×脚本坂元裕二× 坂本龍一
好きな人たちが集まって作った映画
最高でしかなかったです。
