エンバーのデザインが最高。めっちゃ綺麗。
すごく面白かったけどあまり好みではない。
最近ピクサーは最近不調に感じる。ディズニーの方が毎作面白い。
内容については、エンタメで隠しきれない説教臭さを感じた。水で火をつけたり、エレメントごとの表現があったり、色んな映像表現があるのは凄く楽しかったが、移民一世が築いたエスニックタウンで暮らす二世を扱っている移民問題のテーマが露骨だったので少し生々しく感じた。
非ピクサーとはいえズートピアや実写リトルマーメイドも説教のようなテーマはあったが、物語の本筋とは関係がなく、あくまで裏テーマという感じで人種差別などを扱っていた。でも今作は常にテーマが見えている教材のようで、ファンタジーに没入できなかった。
土着の富裕層が住む町は安全で綺麗なのに、移民の街は地理的に危なく未発展。土着の富裕層は移民者のことなど眼中にないが、移民側には被差別意識が色濃く残っている。最後には移民文化は受け入れられるが生活エリアの線引きは変わらない。
「いや、これ現実じゃん」と思うような生々しい描写が多すぎて、ファンタジーでカバーできていないように感じてしまったところが残念だった。君たちをどう生きるかを見た時も同じようなことを感じた。
頑張って没入しようと試みたが、謎のダジャレラッシュ(吹き替えだからなのか？)も理解できず冷めた目で見てしまった。
とはいえ、火も水もお互い食わず嫌いしているだけで、触れ合えば理解し合えるというオチはとてもロマンチックで良かった。
特に、家族とのしがらみと自分の夢への想いの食い違いを、魔法や奇跡ではなく、努力と対話で解決しているところも素敵だと思った。
