エブエブやマリオ映画に続く、アメリカの移民二世の表象が詰まっている良作。特にアジア人の表象に焦点が当てられているので、そういう意味でも日本人向けかも。
作中の火のエレメントは、アメリカで生きる移民2世の表象、特にその文化や移民となる理由はアジアの人々を反映している。監督自身の体験も踏まえているであろうマイノリティに対する描写はリアリティがあった。入国の際に『ファイア語はわからない』と突っぱねられるところ、エンバーに対してウェイドの親族が『（移民なのに）標準語が上手いね』と言うところは、現実でも多く起きていることだろう。
ストーリーは少しごちゃついているので「そうなるの…か？」と思いながらも、エレメントシティの映像表現は流石のピクサーで、エンバーとウェイドのデートシーンは美しすぎて思わずため息…。
初めて二人が触れ合ってダンスするシーンは本当に素晴らしい。ランチデートの時、周りのカップルが触れ合って踊っている中どうしても手を伸ばせなかった二人が、満を持して手を取り合ってステップを踏むシーンに胸がいっぱいになった。
恋愛系の映画が少なかったここ最近のディズニーとピクサーだけど、今回は割とラブコメでかなり大満足。
あと短編にカールじいさんあるの知らなかったので不意打ちで泣きました。
