芦原健介監督作品。
町役場で生活保護の受給手続きを担当する職員。労働に対する不毛さから退職しようとするが、上司に「保護」してもらう。ペットとして。
彼をペットにするマダムは、彼にピアノという芸を習わせる。だがその理由も分からないしー息子(?)がピアノを弾いていて、彼がいなくなってしまったから?ー、いきなり人前で演奏させる理由も分からない。その理由のなさがとてもこわい。さらに一度の失敗で転売するのも恐ろしいし、不条理の極みだ。
転売後として、戦場に送り出すというシチュエーションは突飛だし、そのぶっ飛び加減も面白い。
私たちはペットになることを欲望しながらも、懸命に人間であり続けなければいけないのかもしれませんね。