外国映画で誰かわからなくなる君

みなに幸あれの外国映画で誰かわからなくなる君のレビュー・感想・評価

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
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2024年1月20日キノシネマ横浜みなとみらいにて下津優太監督と清水崇総合プロデューサー登壇の舞台挨拶回鑑賞。
 この映画は他人のレビューを耳に入れずに観たほうがいいです。
 世界中の幸せの量は決まっていて幸福な人と不幸な人の数を相殺されてプラマイ0になるという都市伝説から着想を得た今作は下津監督の商業デビュー作でもあり古川琴音さんのホラー初主演作でもある記念の作品。
 主人公の“孫”が父親の実家に帰ったところどうも最初から祖父母の様子がおかしい。この時点でワクワクします。ジジババがブリーフおじさんを引きずるシーンなんか笑っちゃいます。監督はシュールな笑いを意図して作っているそうです。日本では笑っていいのか判らなくて笑い声が上がらないけどスペインではみんな声を上げて笑っていたそうです。そういえば上映後もみんな空気を読んだのか拍手をしたのが自分ひとりだった。
 因果関係が分かりづらいストーリーですけど、世界は幸せを奪い合っているという思想がまず怖い。
 脅かすシーンがないので安心して観てください。ラストはハッピーエンドです。古川琴音さんの童顔と甘ったるい声がかなりいい。