このレビューはネタバレを含みます
この作品について考えれば考える程いろんなことが繋がってきて、いくらでも楽しめそうな作品。
誰にでも同じことになる可能性がありうる恐怖があった。
主人公は夫に出て行かれて、誰にも必要とされていない、と感じたから偶像崇拝に現実逃避するしかなかったのかもしれない。
だからこそ、身内を宗教に誘い、宗教内で自分の株を上げることに必死になっていたのかもしれない。
無責任に家を飛び出した夫が帰ってきたとき、夫への復讐として、夫の価値を“癌であること”と定め、周りの人々に復讐していく姿は、まさに人間の悪意の権化であった。
特にラストシーンは、本当に美しい。