ひこ

神が描くは曲線でのひこのレビュー・感想・評価

神が描くは曲線で(2022年製作の映画)
5.0
全ての言葉が見逃せない。最初の手紙や途中で挟まる隠された未来のシーン1つ1つ、描く順番や見せ方の上手いこと。こんなにも翻弄されるとは。

視聴者の気持ちがいったりきたり、え!どっち!どっち!の連続。
いったいどっちが真実かと惑わされ続ける。どんでんどんでんどんでんどんでん複線回収、解決かと思いきや最後にまたどんでん!みたいな。

シャッターアイランドの展開なのか、いや違うのかとずっとわくわく。アンノウンやアイデンティティー等、主人公は正常なのか精神が崩壊してるのか系の名作の中でも個人的には今作かなり作り込まれていて好き。そもそもが医者の手紙でパラノイア設定で始まるのが面白い。なのにおぉ探偵かといつの間にか視聴者もまわりの医者もそっち視点になってる。これがすごい。更にそこから何度翻弄されただろうか。
入院しているキャストたちがその不気味さの演出にすごく貢献していて皆素晴らしい。
すごい集中して一気見した。

ラストまでいって解釈がどっちにもいけるのがまた秀逸。
人はエネルギーある人に影響受けまくる。
羊たちの沈黙や死刑にいたる病で感じた感想だが、同じ印象。サイコパスであろうと精神を病んでいようと。。。正しいとか正義とか真実とかもう何もわからなくなるな。

むちゃくそ面白かった。この作品もっと話題になっていい。嵐の中での監督脚本なのね!通りで面白いわけだ。

2023年58本目。
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