あやな

屋根の上のバイオリン弾き物語のあやなのレビュー・感想・評価

3.8
作品世界のように、切なくでも温かいドキュメンタリーだった。
屋根の上のヴァイオリン弾きの映画化の裏側を回顧したドキュメンタリーなんだけど、特に印象的なミュージカルシークエンスのロケ裏話はオタク必見。「金持ちなら」の小屋の見事さ、何でそんなちょうどいいところにハシゴあってトポルの動きが映えるようになってるわけ?と思ってたんだけど完全に計算でハシゴの高さまで考えていたなんて!トポルの語るジェロームロビンスのエピソードもよかったなぁ。
何より1番の主役である"土地"を表現するための試行錯誤の数々……。アレイヘムの原作があれほどまで親しまれていたことも知らなかったので、英語とはいえこの作品のヒットは当時大変な意味を持っていたのだろうと思ったり。
ジュイソン監督のエネルギーが今に至るまで作品にギュッと閉じ込められていて、改めて見返したくなった。
あと日本のオタクとしては日本でのヒットと森繁久彌の写真で嬉しくなっちゃった。
あやな

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