菩薩

Zorn Ⅲ (2018-2022)の菩薩のレビュー・感想・評価

Zorn Ⅲ (2018-2022)(2022年製作の映画)
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ジョンと言えば万次郎…じゃなくて今でこそケージやレノンかもしれないが、これがやがてゾーンへと移り変わる未来が見える…。ジョン・ゾーンと言えば世界最強レーベルTZADIK、空耳アワーの「ならできないじゃない!」でお馴染みのPainkillerやNaked Cityみたいなアヴァンギャルドかつ攻撃的な一面の方が一般的なのかもしれないが、この(今のところ)3部作はそれよりも昨今の「現代音楽家」ジョン・ゾーンたる一面にフォーカスを当てている。ただそれも一口に言える話ではなく、一体何人の現代音楽家のDNAを継いでいるのだ!と問いたくなるくらい多彩な姿を覗かせるし、アンダーグラウンドとを繋ぐ掛橋として、何より褒めて伸ばすタイプの良きメンターとして一躍上司にしたい現代音楽音楽家ランキング1位に躍り出た。それが如実に出るのが第3部で、難曲を課され行き詰まる歌い手を優しく包み込みみるみる輝かせていくその手腕には感動すら覚える。無邪気かつ豪快にガハハとよく笑うジョン・ゾーン、常にポジティブにアクティブに、何よりクリエイティブに、創作が続く限りはこのシリーズも続いてくれる事を願う。
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